理学療法は近代医学の基盤をつくったとされるヒポクラテスの時代(BC460〜355)からその原形を見ることが出来ます。当時は、太陽、熱、水などの自然エネルギーを利用し、またマッサージや運動を治療に用いていました。時代の変遷とともに医学の中心は内科、外科に移り、それに付随する形で医師に利用されながら、これらの自然エネルギーや運動を用いた治療技術も発展し、1923年アメリカで理学療法として確立されました。
我々理学療法士の目標は「障害をもつ人々の基本的動作能力を獲得させること」とされています。ここでいう基本的動作能力とは寝返る、起き上がる、坐る、立ち上がる、立つ、歩く、階段を昇る・降りるといったあらゆる行動の基本となる動作のことを指します。これらの動作を獲得するために理学療法士は患者様の関節の柔軟性を高めたり、筋力を強くしたり、体力をつけたりするための運動を実施し、動作が安全かつ円滑に行えるように何度も繰り返し訓練を行います。また電気治療や温熱牽引などの物理療法なども必要に応じて行います。
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