作業療法はOT(Occupational Therapy)ともいい、脳卒中や骨折などのさまざまな病気や外傷(ケガ)により、運動機能や精神機能が低下し生活に支障をきたした方々に対し、種々の作業活動や徒手練習(道具を使わず直接身体に働きかけて行う練習)を通して、個々の生活が営めるよう援助するリハビリテーションです。
人は暮らしの中で着替え、食事、排泄などの日常生活動作や料理・洗濯などの生活関連動作、そしてスポーツや音楽鑑賞などの趣味的活動など様々な、『活動(作業)』をしています。これらの活動は、人によってその種類や内容、行う環境はさまざまです。
OTでは理学療法(PT)・言語聴覚士(ST)などと連携しながら患者様一人ひとりが生活し活動していくうえでの障害を見つけ、@機能回復を目指し訓練(機能回復訓練)すること、A残された能力を最大限に活用していくこと(利き手が使いにくくなった場合は、反対の手で箸を使えるように、文字が書けるように等の利き手交換訓練含む)、B残された能力だけではどうしても行えない動作がある場合には、その動作を可能にするための道具(自助具)の考案・作成・紹介や、C現在の能力で行いやすい動作方法の指導や介護方法の指導も行い、D福祉用具・機器の適応や住宅改修検討のお手伝いもさせていただきます。
動作訓練のほかに、主に手や腕等の障害に合わせて、弱い筋力の補助や良い肢位での固定、変形の予防・矯正および手術前後の筋の再生教育などを目的に、手の装具(Splint)の作成も行います。
当院1階のリハビリテーション室にOTのスペースを設け、現在7名(うち回復期病棟1名)の作業療法士で対応させていただいています。
作業療法士 辻中 利加 |